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2014年11月21日(金曜日)

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たとえば、かつて読んだ本を思い出すとき、表紙のひんやり冷たい感じや光沢、ページのざらっとした手触り、粉っぽいにおい、そんな感覚が頭に浮かんできます。

文字の書体、余白の大きさ、行間などのレイアウトも、触れることのできる感覚として、残っているのですよね。

五感を刺激するという意味において、紙の印刷物は、リッチなメディアです。

今日、ブラインドサッカーの試合会場で配られた、応援歌のカンペは、手作り感が漂うA4サイズ1枚の紙でしたが、その書体選びからデザインの雰囲気まで、応援スタッフの素朴な雰囲気と妙に合っていて、夕方、ブラインドサッカーのことを思い出したときのイメージの半分は、カンペの質感だったのでした。

何でもウエブや電子書籍に置き換える作業が進んでいる昨今ですが、こんなふうに、紙の持つ質感が、想像以上に人間の記憶に焼き付くことがあります。

私たちの仕事も、ひょっとしたら、いずれウエブや電子書籍に全部シフトしていくのでは、と思った時期がありました。

しかし、実際は違っていて、紙の仕事は今も需要がありますし、今後も一定のバランスで続いていくはず。

印刷物に感情移入したいのではなく、どんなメディアも、そこでしか得られない質感を持つかぎり、需要は失われないと感じています。

写真は、代官山で見つけた、長く伸びる茎。

たとえば、これを紙に印刷すれば、今とは別の質感を出せますが、そのときはウエブで伝えられる質感がなくなる。

代替可能ではない、そのメディアならではの感覚を出そうとすることが、大事なんでしょうね。